帰省のルーツは江戸時代の藪入り?奉公人が実家に帰る日と当時の食事を解説|江戸めし物語
正月十五日の夜、江戸の東のはずれ、葛西の小松川村。
囲炉裏の火のそばで、ひとり暮らしの母・おときが、小鍋の小豆をことことと煮ていました。
明日、日本橋の太物屋に奉公に出たひとり息子が、三年ぶりに帰ってくるのです。
正月十六日と七月十六日。
それは、江戸の奉公人が主人から暇をもらい、親もとへ帰ることを許された、一年にたった二度の日——「藪入り」でした。
給金もなく、仕着せとわずかな小遣いだけで働いた十二歳の小僧・長吉。
新しい着物で両国橋をわたり、逆井の渡しを越えて、母の待つ村へ。
母がととのえた膳には、白い飯、里芋の煮っころがし、葛西菜のおひたし、そして小豆の汁粉が並んでいました。
この動画でお話しすること:
・江戸の商家の小僧——十歳前後で奉公に出て、手代になるまでの長い道のり
・給金は出ず、盆と正月の「仕着せ」と小遣いだけ
・藪入りはなぜ正月十六日と七月十六日なのか——小正月とお盆、閻魔さまの斎日
・「地獄の釜のふたが開く日」と、奉公人の休み
・「藪入り」という名のおこり——宿入り説と藪の里説
・日本橋から両国橋、本所、亀戸、逆井の渡しへ——小僧の帰り道
・両国広小路の屋台と、母に買った一本の手ぬぐい
・葛西菜と小松菜——吉宗が名づけたという言い伝え
・かて飯と白い飯、村の暮らしと特別な日の膳
・三年ぶりの再会と、母の手料理
・落語「藪入り」——眠れない父親の親心
・炭太祇の句「やぶ入の寐るやひとりの親の側」と、蕪村『春風馬堤曲』
・枕の下の銭と、三つの握り飯
・帰れなかった上総の小僧と、分けあった握り飯
・藪入りから、正月・お盆の帰省へ
・集団就職の「金の卵」と、ふるさとで待つ母の膳
一皿の裏には、いつも人の暮らしと物語があります。
今日も、ゆっくりとお付き合いください。
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あなたには、帰るたびに母親が作ってくれた、忘れられない一皿はありますか?
あなたの食卓にも、江戸から続く一皿があれば、ぜひコメントで教えてください。
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今日も、江戸のごちそうさまでした。
◆目次
0:00 正月十五日の夜、小豆を煮る母
1:09 日本橋の太物屋、眠れない小僧・長吉
1:45 なぜ「藪入り」と呼んだのか
2:06 十歳前後で奉公に出た江戸の小僧
2:48 給金は出ず、仕着せと小遣いだけ
3:33 長吉が日本橋へ出された日
4:52 藪入りは正月十六日と七月十六日
5:17 閻魔さまの斎日、地獄の鬼も休む日
5:42 「藪入り」という名のおこり
6:14 正月十六日の朝、旦那からの紙包み
7:31 家へ帰れない上総の小僧・定吉
8:14 新しい仕着せで、日本橋をあとに
8:43 両国橋と広小路の屋台
9:25 母に買った一本の手ぬぐい
10:10 本所、亀戸、逆井の渡しへ
11:33 小松川村、母の台所
12:00 葛西菜と小松菜の言い伝え
13:02 かて飯と白い飯、汁粉のしたく
14:01 三年ぶりの「ただいま戻りました」
15:06 囲炉裏ばたの母の膳
16:21 店での暮らしと、ひび割れた手
18:03 落語「藪入り」、眠れない父親
19:33 ひとつの布団と、太祇の句
19:59 蕪村『春風馬堤曲』の結び
20:57 枕の下に置いた銭
21:48 あくる朝、三つの握り飯
22:45 振りかえらない背中
23:42 枕の下の紙包み
24:22 逆井の渡しの舟で
24:51 帰れなかった定吉と、分けあった握り飯
26:19 年に二度の、長い日々
26:45 藪入りから、正月とお盆の帰省へ
27:20 集団就職の「金の卵」
28:03 母の膳は、いつの時代も
28:33 帰ってくる誰かのために
※ 本動画は史料・言い伝えをもとに再構成した歴史文化の物語です。金額・年代など一部は諸説あります。本動画では、台本の構成、ナレーション、映像、画像、編集の一部にAI技術を活用しています。
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